図書室のラブレター



「な……!!」


「ご、ごめんなさい。
勝手に口出しして…」




私は目を合わせられなかった。



こんなにも言いたい放題言って、
何されるか分からない。



いきなり
殴ってくるかもしれない。


武器を持っているかもしれない。




力強く閉じたまぶた。


怖い。


今すぐに立ち去りたい。




「…別に……
それは、その………」




返ってきたのは意外な言葉。


最後の方が何を言ってるのか
分からなかった。


それぐらい口ごもっていた。




「その子が大切なんだね」



「…どうせ気持ち悪いって
思うだろ?」



「そ、そんなことないよ」


< 30 / 293 >

この作品をシェア

pagetop