図書室のラブレター
まぶしい笑顔。
私には無いモノを持っている。
一度でいいから
彼みたいに自由になりたい。
当たり前じゃない生活。
決められた進路。
いつも
良い子でいないといけない。
そんな重荷を
どこかに捨ててみたい。
あなたの強さが少しでも
私にあればいいのに。
そしてほっぺたにできていた
新しい擦り傷にバンソーコーを
貼ってあげた。
そして2人は
静かな図書室で笑った。
笑い声が木霊する。
そして彼が見ていた窓を
覗き見た。
真っ赤な夕日の中で
部活をしている声が聞こえる。
一生懸命に
汗を流している姿が見える。
見えたのは、
陸上部の練習風景だった。
そういえば、
陸上部って確か──…