図書室のラブレター
「どんな話なんだろ」
いつもわくわくする。
最初の表紙をめくる
胸の高鳴り。
それが好き。
──ガラッ
普段はあまり人の来ない
ここの扉が開けられる。
せっかく読み始めた本を置いて
入り口を見た。
そこにいたのは
有名な花井君だった。
彼の金色に輝く髪。
首につけてある
銀色のアクセサリー。
片耳だけに光る
赤いピアス。
有名なのは入学してから
ほぼ毎日のように
生傷があるから。
完全な不良くんで、
目つきが怖い。
弟子みたいなのも
たくさんいてるみたい。
この地域じゃ悪い方で有名な
花井 晴樹<ハナイ ハルキ>君。