図書室のラブレター
でも神様は私の味方に
なってはくれない。
待ち受け画面の右上には
『圏外』のマーク。
外との連絡は
完璧に断ち切られていた。
(…このまま見守ることしか
出来ないの?)
視線は再び2人に向けた。
相手側の彼も花井君も
口出すなって言うように
ニヤッとしていた。
私にはこの最悪な状況までも
楽しんでいるようにしか
思えない。
そのまま2人はただ一直線に
相手を見つめていた。
私なんて
いないも同然だった。
「晴樹。
この鉄拳で潰してやるよ」
──フッ
嘲笑うように鼻で笑った。
その態度に
相手がさらに怒っていた。
そして片手を拳に変えて、
ただ一直線に向かう。
もちろん、勢いよく。