図書室のラブレター
STAGE3
Novel―小 説―
昨日晴樹君が
帰り道に送ってくれた。
そして夜は過ぎて日が昇る。
めくるめくように
時は過ぎていく。
気が付けばちょうどお昼休み。
もちろん彼の噂は
今日も存在していた。
『昨日は普通の女の子を
人質にとってたらしいよ』
…それって多分、私だよね。
でもそんなこと言えないの。
そんな噂の的の彼は
まだ学校には来ていなかった。
「蓮実、ご飯食べよー」
チャイムが鳴ってすぐに
飛んできたのは相変わらず
元気が取り柄の結依だ。
お昼ご飯はいつも2人で
校舎の隅にあるベンチで食べる。