図書室のラブレター
「…うん。
これは絶対に
言ったらダメなんだ。
それが例え親友でも…」
「分かった。
今日の事は
聞かなかったことにしてあげる」
そのまま結依は帰っていった。
2人の微妙な距離に
木枯らしが吹いていた。
「ごめん…」
私は小さく呟いた。
聞かなかったことにするって
優依は言っていた。
ってことは
見逃してくれるってことかな?
口に出さないけど
優しいって知っている。
こんなことじゃ
壊れないってことも知っている。
結依はずっと
待ち続けてくれるでしょ?
お前はそんなヤツだよ!!
「ちゃんと後で話すからね」
声に出して心に誓った。