図書室のラブレター
Mistake―勘違い―
あの後も
からかってくる結依。
振り切るために必死に逃げた。
もちろん足の速さでは
勝てっこない。
だから逃げ込んだ場所。
それももちろんココ。
図書室だった。
「あら、仲原さん?」
「はぁはぁ……先生?」
「ちょうどいいところに
来てくれたわ。
これ、よろしくね」
笑顔の先生の真横には
机に乗ったたくさんの資料。
その重たい資料を一番遠い棚に
運ぶように言われた。
「えっと…そのー……」
「そんなにも息を切らせるほど
元気があるなら大丈夫よね!」
明るい顔に
ガッツポーズを決めていた。
笑顔で無理矢理に
押し付けた先生は
さっさと帰ってしまった。
私の反論なんて耳を貸さずに。