図書室のラブレター



でも本当は分かってる。



直すところが
全部低い場所だって
分かってるからでしょ?



空いてるスペースが
下の方しかないし。



それに危ないからって
傍にいてくれてる?


だからいつもの席じゃなくて
傍に座っているんだよね?



それは勘違いかな?



でもそういう変な優しさが
たまらないよ。




昨日のことを知ってから私は
特別になれるんじゃないかって
内心は思っていた。





…でも、
それは間違いだった。



思い込んでいただけだったから。



1人、浮かれていた。



それに気付くのは
すぐそこまで迫っていた。




まさか自分から
墓穴を掘ることになるなんて…


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