図書室のラブレター
「ねぇ、
好きな子ってどんな子?」
「……優しい子」
影でちゃんと顔が見えないよ。
でもきっと
赤くなってるんだろうな。
そういうところは一途だし。
「もしかして、
この学校の子?」
「…まぁな」
私から話題を振ったのに
この質問をしていて辛かった。
分かっているのに。
もうここで
止めちゃえばいいのに。
でも、止められない。
私と似ていないかな。
もしかして、私のことかな。
なんて、
ちょっとだけでいいから
思い込みたいだけなんだよ。