図書室のラブレター
──ガラッ
いつもより
重く感じる図書室の扉。
そこを開けると
花井晴樹がいた。
(…やっぱり)
心を落ち着かせて
いつもの場所に向かおうとした。
(大丈夫。花井君は
何も知らないんだから。
落ち着いて、落ち着いて…)
と思ったら
どんどん近づいて来る。
明らかに
私に向かって来るよね。
何?
私何かしたっけ?
ど、どうしよう…。
足が一歩も動かない。
そして私の目の前に
急に立ちふさがった。
「こ、こんにちは…」
思わず出てきたのはその言葉。
いつもと違う雰囲気。
目つきが怖く見えるけど、
それは真剣な眼差しだろう。