図書室のラブレター



思いがけない突然の知らせ。



心がついて来れない。



『待って!!』って
止めたいのに声が出ない。


声帯が震えない。




「今までありがとな」




『ちょっと待って。』


『話があるの。』




心が叫んでいる。



声だけじゃない。


全身が叫んでいる。



だけど金縛りに
あっているかのように
体も動かない。




「だからさぁ…」




一瞬でいい。




お願いだから…。


お願いしますから……。



止める力だけでも
想いを伝えるだけでもいいの。



力を貸して…!!


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