蜂蜜男子の誘惑~右にバニラ 左にチョコ~
* * *
屋上への階段。
鼻歌交じり、足取りも軽くのぼっていく先輩にくらべ、あたしは息があがっていることを知られないようにするのが精一杯。
(そ、そうだった……屋上って6階だった……)
校舎自体は教室が4階までで、式典で使う講堂が5階にある。屋上はその更に上。
2年の教室が1階のため、ようは6階までノンストップエスカレーション。
(……く、苦しい……)
でもあと少しだと足を前へ出す。
「あ、いたいた」
屋上の扉が開き、光が階段に入ってくる。
先輩が外へ1歩踏み出し、手をあげる。
(だ、誰……かいるの?)
息を整え、顔をあげる。
「連れてきたよ、相川由依ちゃん」
「え?」
そこには長い前髪で目が見えず、ぼっさぼさの黒髪。
身長は高め。隣に並ぶ先輩が182センチなのに、それよか高い。
制服の第一ボタンまできっちりとめていて、ネクタイもキュっとしめている。
よく見ると黒ぶちメガネをしている。
(メガネ、見えないよ、前髪でっ!!)
でも、隣にいる先輩と足の長さとか全体のバランスが似ている。すごくモデル体系。
(誰だろう、知らないかも)
屋上への階段。
鼻歌交じり、足取りも軽くのぼっていく先輩にくらべ、あたしは息があがっていることを知られないようにするのが精一杯。
(そ、そうだった……屋上って6階だった……)
校舎自体は教室が4階までで、式典で使う講堂が5階にある。屋上はその更に上。
2年の教室が1階のため、ようは6階までノンストップエスカレーション。
(……く、苦しい……)
でもあと少しだと足を前へ出す。
「あ、いたいた」
屋上の扉が開き、光が階段に入ってくる。
先輩が外へ1歩踏み出し、手をあげる。
(だ、誰……かいるの?)
息を整え、顔をあげる。
「連れてきたよ、相川由依ちゃん」
「え?」
そこには長い前髪で目が見えず、ぼっさぼさの黒髪。
身長は高め。隣に並ぶ先輩が182センチなのに、それよか高い。
制服の第一ボタンまできっちりとめていて、ネクタイもキュっとしめている。
よく見ると黒ぶちメガネをしている。
(メガネ、見えないよ、前髪でっ!!)
でも、隣にいる先輩と足の長さとか全体のバランスが似ている。すごくモデル体系。
(誰だろう、知らないかも)