*―い じ め―*


「「「……。」」」


3人の間に沈黙が走る。

愛菜は顔から雑巾をのけた。
喋らずに顔を洗いに、手洗い場に行った。

藍も気づき、顔から雑巾をのける。
藍も手洗い場に行き、顔を洗う。

バシャバシャバシャ…


「…ヒック…ゥッ…」


「里沙…?」


里沙は泣いていた。

雑巾で顔は見えない。


「里沙……?」


藍は里沙の顔にかかっている雑巾をのけた。


「顔…洗いな?」


愛菜は里沙を支えて、手洗い場まで行った。


「ほら…。」


バシャバシャバシャ…。

3人は顔を洗い終えた。


「ねぇ、愛菜…藍……。」


「「ん?」」


「なんか…私のせいでゴメン…」


里沙は下を向き、言った。


「何言ってんのよ~」


「私等友達でしょ?」


「……でも…さ。
私、思った事すぐ言っちゃうから……。
恭華、怒らせちゃって……。
愛菜と藍は巻き添えじゃん…?
だから…――」


「だぁかぁらっ!!」


「辛い事は3人で三倍っ!
そしたら楽しい事も3人で三倍でしょ?」


「私等はずっと友達だよ!!」


「愛菜……。藍……。」


愛菜と藍は笑って見せた。


「…うんっ!!そうだねっ!!」


里沙もつられて笑った。

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