*―い じ め―*
裏切り。
「は―い!!
一年生はここに並んで――!!」
先輩の声が響く入学式の朝。
今日は藍と里沙と歩いて学校まで来たんだ。
「眠――…」
「って……私等、最後っぽくない?」
周りには4人か5人ぐらいしかいない。
「クラス表、見に行こ―!!」
「「うん!!」」
私達はクラス表を見て、唖然とした。
「里沙……。」
私と藍は1―A……。
里沙は1―B……。
「アハハハ……離れちゃった……。」
「……。」
里沙は下を向いた。
不安だよね…。
ずっといじめられて来たのに……。
いじめは3人で乗り越えてきたのに……。
ねぇ神様……。
なんで貴方はこんな悪戯をするの…?
「里沙…」
「……入学そうそう遅刻なんてやだよっ!!
ほら!行こっ?」
里沙の笑顔は作り笑顔だった。
「「うん……。」」
私達は先輩達が必死で並ばせている列の、
自分のクラスの列に並んだ。
里沙は違う列に並んでいる私と藍を見ないようにしていた。