*―い じ め―*
「はい!1―Aの皆さん!!
入学おめでとう!
じゃあ教室まで行くよっ!!」
先輩の明るい声につられて私達は歩く。
「……。」
「愛菜っ!藍!またねっ!」
そう言って里沙は笑顔で手を振った。
「うん…」
「またね…」
私は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
藍と里沙が1番仲良かったのに…。
私がいなければ……。
どうなってたのかな…?
「…愛菜?」
藍が心配そうに私の顔を覗く。
「私ボーッとしてた…。」
「もう!しっかりしてよ?」
そう言い、藍は笑った。
「里沙はきっと大丈夫だよ。」
「えっ…?」
「愛菜…里沙の心配してたでしょ?」
……。
藍は凄いな……。
私の思ってる事、分かっちゃうんだもん…。
「安心して?
私達の友情はクラスごときに負けないよっ!」
藍はニカッと笑ってみせた。
「……うんっ!!」
愛菜も藍と一緒に笑った。