*―い じ め―*
「書けよ。」
「や…やだッ」
「ッ…今さっきみたいにしてほしいの?」
「クスクスッ…
恭華どうしたの?♪
言葉が男みたい♪」
「梨子…
分かってるでしょ?」
「クスッ…
分かってるよ♪」
「やだ…」
「はあ?
なら、書けよ。」
里沙はまた涙を流した。
「うっ…ひっく…
ゴメ…ンね…藍…愛菜…」
「素直じゃあ~ん…
じゃあ言うよ?」
「…は…ぃ」
里沙は震える手を押さえながら、
恭華が言う言葉を便せんに書いた。
「ほら…アンタの字らしく書いてよ?」
「……。」
里沙は心の中でなんども謝った。
藍…ゴメン……。
愛菜…ゴメン……。
「書けたあ?」
恭華は便せんが入った封筒を里沙から取り上げた。
「おっ♪書けてるじゃん♪」
「んじゃあ~…
靴箱に入れに行ってきて☆
里沙♪」
「えッ……?
私…?」
「あたりまえじゃん?
あたし等が入れてる所見られたら終わりなんだけど。」
「放課後だしぃ~♪
里沙も見られないって☆」
「うん…」
里沙は恭華から手紙を受けとると、
教室から出て、1―Aの靴箱へと向かった。
「本当…――
里沙ってイイ子だよねぇ♪梨子?」
「うん♪利用しやすいし…♪」
クスクスッっと恭華は笑った。
「見てろよ…愛菜…。」