*―い じ め―*
―一時間目終了―
「愛菜―!!
ヤバイよお―…」
「え…藍??どうしたの??」
「中間とか絶対ヤバそうなんだけど…」
確かに。
今までは“テスト”っていう紙だったのに…
“中間”なんて言葉が入ってきて…
何か不思議な感じ。
「茜ッ!!
いや…茜様!勉強教えて下さい!!」
藍は前にいる茜に手を合わせて拝むように言う。
「フフンッ…お馬鹿共!!
今日の放課後は愛菜の家で猛勉強だからね!!?」
「「ふぁ~い…」」
なぜか“先生”っぽくなって手を組んでいる茜が輝いていた。
「あ!次数学じゃ~ん…
二時間目からとか…やる気でない…」
「そうだよ…そうだよ…
数学なんてさぁ~…
電卓あるんだから良いじゃん!!」
「だよね、だよね!!」
なぜか意気投合している藍と茜。
「「愛菜はッ!!?」」
「え"ッ…!?ええ…」
急に2人の視線がこっちに向き、そのすごい目に引き下がってしまった私……
「わ…私はぁ~…
ん―と…数理系は…得意…かな??」
「「えええッ!!?」」
「えええッ……!?」
「「あ…有り得ない…
まさか…愛菜が…
す…数理が得意なんて…」」
失礼だなぁ…。
と思いながら、見事にハモっている藍達を見ると、笑いが込み上げてくる。
「あ!笑ってる―!」
茜は頬を膨らませた。
「ゴメンゴメン!」
「茜は何が得意なの??」
藍は目を輝かせながら言った。