*―い じ め―*


―一時間目終了―


「愛菜―!!
ヤバイよお―…」


「え…藍??どうしたの??」


「中間とか絶対ヤバそうなんだけど…」


確かに。

今までは“テスト”っていう紙だったのに…

“中間”なんて言葉が入ってきて…

何か不思議な感じ。


「茜ッ!!
いや…茜様!勉強教えて下さい!!」


藍は前にいる茜に手を合わせて拝むように言う。


「フフンッ…お馬鹿共!!
今日の放課後は愛菜の家で猛勉強だからね!!?」


「「ふぁ~い…」」


なぜか“先生”っぽくなって手を組んでいる茜が輝いていた。


「あ!次数学じゃ~ん…
二時間目からとか…やる気でない…」


「そうだよ…そうだよ…
数学なんてさぁ~…
電卓あるんだから良いじゃん!!」


「だよね、だよね!!」


なぜか意気投合している藍と茜。


「「愛菜はッ!!?」」


「え"ッ…!?ええ…」


急に2人の視線がこっちに向き、そのすごい目に引き下がってしまった私……


「わ…私はぁ~…
ん―と…数理系は…得意…かな??」


「「えええッ!!?」」


「えええッ……!?」


「「あ…有り得ない…
まさか…愛菜が…
す…数理が得意なんて…」」


失礼だなぁ…。
と思いながら、見事にハモっている藍達を見ると、笑いが込み上げてくる。


「あ!笑ってる―!」


茜は頬を膨らませた。


「ゴメンゴメン!」


「茜は何が得意なの??」


藍は目を輝かせながら言った。


< 27 / 40 >

この作品をシェア

pagetop