*―い じ め―*
バンッ
おもいっきりドアを開いた。
そこにはもう端に座っている里沙がいた。
「里沙あッッ!!!」
叫んだが里沙は振り返らない。
「里沙……ッ」
「無理だよ。もう止まらないよ??多分」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「恭華ッ……?」
愛菜は後ろを振り返った。
恭華の後ろから梨子が現われた。
「あそこまで追い詰めたの…誰だと思う~?」
そう言ってクスクスッと笑った。
不気味な微笑みを浮かべた。
「あんた達なんじゃないの!!??」
藍はすごい剣幕で言う。
「は?あたし達?
ふざけたこと言うんじゃねぇよ。」
「確かに煽ったのはあたし達だけど
あんた達大事な事忘れてんじゃない?」
“大事な事”
恭華の言う通りだったね。
「大事な…事……??」
「…恭華!
もう言わないで…」
黙っていた里沙が口を開いた。
「あたしは…もういいの…
愛菜達を苛めたくない。
もう疲れたよ……」
里沙は一粒涙を流した。
「嬉しかった…あたし…」
「…何が??」
愛菜は聞く。
「誕生日…覚えてくれてて…
嬉しかったよ……
ありがとうッ……」
そう言って里沙は……―――
飛び降りた……