*―い じ め―*


―1時間目終了―


「ね――藍、里沙。」


「ちょっと来てくんない?」


ビクッッ


「「……。」」


藍と里沙は肩を震わせながら、
恭華と梨子の後ろについて行った。


「……?」


愛菜は、悪い予感がした。
後から隠れながらついて行った。


ついて行くと……
行き場所は、


トイレ。


「ちょっと何してんの?」


「忠告、聞こえなかったワケ?」


「聞こえてたよ……」


「は?
じゃあなんで……」


「私等は愛菜の事を仲間だと思ってるから。」


里沙は藍を見た。


「ね、藍?
そうでしょ?」


「……そうだよ。
愛菜は私達の大切な友達。」


「それに3人もいれば、恭華と梨子なんて怖くないし。」


「っ……」


「いちいちうるせ―なっ!!」


恭華が藍を殴ろうとした瞬間…――


恭華が振り上げた手を、愛菜が押さえた。


「……愛菜っ!!」


「……!?」


「恭華…
あんた何してんの?
暴力は犯罪だよ。」


「……うるさいっ!」


今度は愛菜へと手を振り上げた。


愛菜は当たると思った瞬間、目をつむった。


パシッ……


愛菜に痛みはなかった。

愛菜はつむった目を開いた。


そこにいたのは……


「……藍ッッ!!」


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