*―い じ め―*
本当の友達。
「な……」
叩いた本人の恭華もビックリしていた。
そのまま藍は強く恭華を睨みつけた。
「私の友達に叩こうとするなんて私が許さないから。」
「なっ……
何よ!!このブス共!!」
「ねぇ恭華……梨子……」
里沙は口を開いた。
「あんた達ってさ……人にブスとか言うって事はさ……
自分達が可愛いとでも思ってんの?」
「は……?」
「思ってるんでしょ……?」
「……。」
恭華と梨子は黙った。
「あんた達はこの世で一番、不細工だよ。
いじめをして何が楽しいの?」
「……不細工?
あたし達が?」
「は……?意味分かんない。」
「ほら…恭華!
負け犬の遠吠えってやつだよ。」
「……。」
梨子は恭華の顔を見て氷ついた。
恭華の里沙を睨む顔は……
鬼に近いほど怖くなっていた。
梨子はその表情にびくともせずに睨み合っている里沙が凄いと思った。
「死ね。」
そう言って恭華は3人を順番にトイレへと蹴飛ばした。
ドンッッ!!!
里沙は蹴られた場所が悪かった。
「うわっ!」
「痛っ……」
「ヴッッ……」
3人は蹴られた場所を抑える。
愛菜は右肩。
藍は左肩。
里沙はお腹。
「そこで一生過ごしたら?」
「恭……華…
ヤバいよ…やりすぎだよ……」
恭華は黙って梨子を睨む。
「……!!!」
梨子は黙った。
「なんか最近、梨子ってどっちの見方か分かんなくなってきたよね~」
梨子ばビクッと肩を震わせた。
「……そんな梨子に頼み事があるんだけど~」
そう言って梨子にしか聞こえないように耳打ちする。
「……分かった…。」
「よろしくぅ~
じゃっ!またね!
負け犬ちゃん達~」
そう言って、恭華と梨子はトイレを後にした。