甘い紅茶と苦い珈琲






「しゅうー、次行くよぉ」

「んー」



騒がしい廊下に出て、友達と並んで歩く

実は、友達と連んだりするのが好きじゃないから、ひとりで移動教室に向かうのは平気

だからよく、冷めてるねって言われて、みんなとの間に自然と薄い壁を作ることができる

でも、なんだかんだ理由を付けてあたしの隣を自分のものだと主張する子が一人



高田 愛
小さくて、ふわふわしてる
男なら、誰もが守ってあげたいと思うような子




「うぁーん!10分で第3まで行けるわけない!」

「まぁ、遅れても大丈夫でしょ?」

「根暗黒メガネだし?」

「うーん…ってか、行かないだけまし?」





案の定、あたしたちはチャイムの2分後に教室に入った





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