聖花学園~花よ咲き誇れ~
「さ、皆。私たちも行きましょう! お二人の邪魔になってしまうわ」

 一年の子が行ってしまうと、新聞部の三年生が取り仕切るように言った。


 そして皆散り散りになり、姿が見えなくなる。



 後にはわたしと翔子先輩だけが残り、あたりは元ののどかな風景になっていた。



 何だったんだろう、今のは。

 何だかプチ嵐が来て去って行ったみたい……。



 残されたわたしはただ呆然とするのみ。



 そういえば……。

 わたしはさっき渡された冊子の事を思い出した。



 両手にとって、ぱらぱらと見始める。



 どうやら小説らしい。




 適当なところで手を止め、ちょっと読んでみた。



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