聖花学園~花よ咲き誇れ~


「オレは、君が好きなんだけどな……小都子」

「わたし、女ですよ? 先輩だっていくら男の人みたいでも、女じゃないですか……」

 小都子の言葉に、翔子は少し寂しげに微笑み彼女の髪を一房とった。

「オレが小都子を好きな気持ちに、性別は関係ないよ……」

 そう言って小都子の髪にキスを落とす。

 そのままの状態で艶やかな視線を戸惑う小都子に向けた。

「せめて、想うことくらいは許してくれないかな?」

   】





 わたしはそこで読むのを止めた。


「…………」




 何かな~コレ?

 翔子って翔子先輩のことだよね、間違いなく。


 じゃあ小都子って……。


 間違いなくわたしのことじゃない!?





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