聖花学園~花よ咲き誇れ~
「へぇ~初めて書いたにしては上手だねぇ」


 わたしの頭上から見ていた翔子先輩が普通に感想を口にした。



 わたしの手は小刻みに震えている。



「あの……これ…って?」

「ん? いたって普通の同人誌だよ?」

「……同人誌って何ですか?」


 そう、まずそこからして分からない。


「んーとね。同好の士、つまり同人が資金を出し合って作った本のことを言うんだけど……」



 同好の士?

 えーと、同じ趣味ってことかな?


「ちなみにそれは資金を個人で出してるみたいだから、個人誌って言うんだ」


 あ、それはどうでもいいです。

 肝心なのそこじゃないし。




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