聖花学園~花よ咲き誇れ~
 そう、肝心なのは何でわたしと翔子先輩がここに登場しているのか、だ。


「何でわたし達が……?」


「う~んどう話せば分かりやすいかな……。まあ、要は妄想の産物なんだよ。テレビや漫画で見たキャラクターが、こうであったらいいなーって思うのをそのまま本にしてるんだよ」


「じゃあ尚更何でわたし達が?」


「まあ、オレ達ってアイドル的な存在だろ? 女子校っていう閉じた世界ではこういうのが娯楽なんだ」


「じ、人権とかって無いんでしょうか……?」


「コレに関しては無いに等しいね。まあアイドル税だと思って我慢するしかないよ。……心配しなくてもあまり酷い物は出回らないよ。学園の方でちゃんとチェックしてるし」


 それはせめてもの救いだった。


 ん? でもちょっとまって?

「学園もグルなんですか!?」


「グルっていうか、まあそうだね。同人誌を主に作っている文芸部はさっきの写真部、新聞部に次いで人気の部だから。止めさせようとすると暴動が起きかねない」


 暴動って……そこまで!?



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