聖花学園~花よ咲き誇れ~
『1-Aの桂 小都子さん、学園長がお呼びです。至急学園長室までお越しください。繰り返します……』


 天の助けーーー!!!


 わたしは心の中で思いっきり叫んだ。




「ごめんなさい皆さん。わたし、行かなければならないので……」

 申し訳なさそうに言って、わたしは足早に教室を出た。




 一生懸命な少女達には悪いけど、答えられないものは答えられない。


 それに下手に適当に答えようものなら、ここぞとばかりに公認カップルになりかねない。




 この学園に常識を求めちゃいけない。


 わたしはやっと、それを理解した。






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