聖花学園~花よ咲き誇れ~
「何も言わず、隣に突っ立っているだけならただの番犬と変わりないよ」


 結構……いや、かなり辛らつな事を言う……。


 翔子先輩の言葉に、流依は今度は何も言えなくなってしまった。


 これじゃあ流依が可哀想だ。

「あの、翔子先輩!」


 わたしは何とか流依のフォローをしようと声を上げた。

 でも翔子先輩は、それを遮るかのようにわたしを連れて移動し始める。



「ダメだよ小都子ちゃん。流依を甘やかしちゃあ」

 歩きながら翔子先輩は言う。



 甘やかす?





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