聖花学園~花よ咲き誇れ~
 料理の量が多い四人は、あまり言葉を交わさずひたすら食べていた。


 かなりお腹が空いてたみたい。




「小都子……口に、ついてる」

 唯一大食いではない男の和子先輩が、不意にわたしの唇に触れてきた。


 ドキッ!


 いつぞやのキスのようにその仕草は自然で、わたしは固まったまま和子先輩にされるがままになる。


 和子先輩は、わたしの唇にあったパスタの欠片を取った指を自分の口元に運ぶ。

 そしてその指のパスタの欠片を舐め取った。


「っ!!?」




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