聖花学園~花よ咲き誇れ~
「……先輩?」

 今度はわたしがどうしたの? と聞く番。


 呼びかけに、和子先輩はちょっと頬を染めて答えた。



「あ……うん。……本名で、呼んでくれたのは初めてだったから……嬉しくて……」


「っ!」



 和子先輩……。


 その中性的な美しさで……。



 その微笑みはもはや凶器です。




 わたしは、そのあまりの美しさに心臓が止まるかと思った。




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