聖花学園~花よ咲き誇れ~
「小都子、正直に答えろ。翔に何言われた?」

 真っ直ぐな目が間近で問うてきた。


「な、何って……?」

「何かあったんだろう? じゃなきゃそんな風にぼーっとしない」


 するどい……っていうか、今のはわたしが分かりやすかっただけかな?


「え、え~と……」

 誤魔化そうとして、止めた。
 優姫先輩の真剣な眼差しは、嘘を暴いてしまう気がしたから。


「こ」

「こ?」


「告白されました」

 言うと、わたしの頬に当てている優姫先輩の手がピクリと動いた。


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