聖花学園~花よ咲き誇れ~
「どうだい? 料理には結構自身あるんだ」

「……美味しいです」

 何だか悔しかったため、言葉の最初に「とても」をつけるのは止めておいた。

「そうか、良かった」





 会話が止まったので、一通り皆を見回す。

 和子先輩と流依さんは女装時ウィッグつけてたのね……。

 いつもは長い髪が、今は短い。

 ほかの先輩方は元々少し長めの髪だったらしい。
 セットの仕方は違うが、長さはいつもと同じだ。


 そして流依さんだけ髪の色が薄い。


 何でだろう?


 お嬢様学校とも呼ばれるほどの学園だ。
 基本的に皆黒髪と決まっている。

 他の部分には多少甘い部分もある学園なのに、何故かこの部分だけは厳しい。


 だから考えられるのは、地毛だということだけれど……。





「あ、そうだ。今のうちに聞きたい事とかあれば言ってくれ」

 突然、学園長がわたしに聞いてきた。

 わたしは流依さんから視線を外し、戸惑いながらもずっと聞きそびれていた事を聞く。




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