聖花学園~花よ咲き誇れ~
「そうだよ。うちの社長の言い分としては、『芸能人たる者、いつでも”芸能人”という仮面をつけていなければならない! だからデビューしているタレントもしていないタレントも、普段の生活で演技を常に身に付けろ!』って言うんだ。それで女子高に入れちゃうなんてありえないよね~」

 そう言ってあはは、と笑う翔子先輩に続いたのは優姫先輩。

「他にもチャラチャラしたタイプの奴を名門校に入れて、『優等生を演じて来い』なんて指令出したり、マジムチャクチャ」

 そして翔子先輩に続き、優姫先輩も笑う。


 優姫先輩の言葉を継いだのは苦笑い気味の寿先輩。

「まあ、そういうわけで……私達に課せられた指令は、この学園で『お嬢様を演じきること』なんです。流石に声低かったりするとバレますから、声は高め、そして体型もごつすぎない人に出される指令なんですけどね」


 そして最後に引き継いだのは和子先輩だった。

「社長と学園長……友達で……だから、この学園に入れたんだ……」



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