聖花学園~花よ咲き誇れ~
第三章 花号授与式?何よソレ!?
聖花学園――朝日のキラメキが眩しい廊下で、一年の少女が沢山のノートを抱えて歩いていた。
ノートを重そうに持つ少女は、しばらくして何かに足をつまづけたのか、転んでしまった。
バサッとノートが廊下に散らばる。
そしてわたしは、そのノートを必死に拾い集める少女に近づいた。
少女から一番遠くにあるノートを拾い上げ、屈んでいる少女に差し出した。
「はい、どうぞ」
光を背にして、わたしは優しく微笑む。
「大変そうね、手伝うわ」
「え、あ……」
呆けながらノートを受け取っている少女に、もう一度微笑みわたしは他のノートを拾っていった。