聖花学園~花よ咲き誇れ~
 角を曲がり、その場に誰もいない事を確認した途端、わたしは脱力した。


 き、緊張したーーー!


「なかなか良かったじゃねーか、小都子」

 今まで何処にいたのか、優姫先輩が何処からともなく現れた。
 それを機に、わらわらと他のフラワー達も姿を現した。


「特訓は短期間だったので不安でしたが、これなら大丈夫そうですね」
 優しく言う寿先輩に、わたしは力なく抗議した。


「こんなのを毎日やらなきゃならないんですか?」

「うん……」
 答えたのは寿先輩ではなく和子先輩だった。

「特に……学園内では」

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