聖花学園~花よ咲き誇れ~
考え事をしていて気付かなかったが、いつの間にか生徒玄関まで来ていたらしい。
先に靴を履き替えた流依が、わたしの靴箱の前にいた。
周りに人がいたから声には出していないけど、流依の目は早く履き替えろと言っていた。
わたしは慌てて自分の靴箱の前に行った。
あまり不機嫌にさせたら、後から何をされるかわからない。
靴箱を開けると、中に封筒が入っていた。
ん? 何だろ?
手にとって、白い封筒の表裏を見る。
何も書かれていない。
仕方ないのでとりあえず開けてみる。
そして、中に入っていた一枚の便箋を広げたわたしは、あっけにとられた。