続 伝えられない
居場所
正直、この状況はいけないとわかっていたのに、それでもどこか嬉しかった。
あなたの日常の中に私がいれる気がして、あなたの家に行くことで、あなたが普段少しでも私を想ってくれたら…なんて甘い考えを持っていたから。
でも私はすぐに現実に引き戻された。
壁一面に貼られている結婚式の写真をみたから。
写真の中のあなたは幸せそうに笑っていて、とても愛おしそうに奥さんを見つめていた。