さんかく、しかく。
今回の長電話の相手、紗穂と出会ったのは、三年前の春のこと。

あの当時若者の間で爆発的に流行ったケータイサイトを、例に漏れず利用していたあたし達。

最初に声をかけたのがどちらだったか、今はもう思い出せないけれど

何度か書き込みを続け、直接アドレスを交換するまでに、そう時間はかからなかった。


あたしより一つ年上の紗穂は小さく、ぶつかれば折れてしまいそうなほど華奢だった。

幼さの残る容姿のわりに、考え方はしっかりしていて、音楽やファッションの趣味が似ていたこともあって、仲のいい友達っていう関係。


最初は、それだけだったんだ。
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