ばうんてぃ☆はうんど・vol.2~鷹の目の向こうに《改訂版》
「知っとけ。ジャパニーズとして。1作目のオビ=ワン・ケノービ役なんて、最初、トシロー・ミフネにオファーがいったんだぞ? 世界のミフネだぞ?」
「てか誰それ?」
「お前、映画フリークじゃなかったのかよ……?」
「あたしはただの映画好き。そこまでオタクぢゃねーし」
「オタクじゃなくても、トシロー・ミフネくらい誰でも知ってんぞ?
オタクっていや、今日のお前、いつにもまして普通のカッコしてんな? 季節感無視してっけど」
今日のあかりのコスチュームは、袖の部分が赤で他の部分が白のブルゾンに、下は裾をまくったカーゴパンツ、靴はスニーカーだった。
「ああ。スケボーに合わせたの」
「なんでそのカッコが、スケボー用なんだ? それにそれ、男のカッコじゃねえのか?」
「当たり前ぢゃん。レ○トンなんだから」
「誰だそれ?」
「エウレ○知らないとか、マジありえんてぃー……」
「トシロー・ミフネを知らねえ方がありんてぃーだ」
「世代が違うんだって。おやぢの趣味なんてあたしらとカブんないし。エ○レカの方がマジ全然フツー」
「おやぢじゃねえ! 俺はまだ20代だっつってんだろ!」
「25越えたらおやぢだっつーの」
不毛な言い争いを続けていると、突然プレスの連中が動き始めた。テレビクルーが一斉にカメラを回し、リポーターがリポートを始めた。
どこかの大使の車が到着したのだ。
「さて、いよいよだぞ。お前も気合入れとけ」
「てか、マジあんな作戦でイケるわけ?」
「現状考えられる最良の策だ。『最良の作戦』はあっても『最高の作戦』ってのは存在しねえんだよ」
「ちょっと何言ってるかわかんない」
「なんでわかんねえんだよ。
ディルク、最初の車が到着した。準備は良いか?」
『問題ない。こちらからも確認している』
いつものインカムからディルクの声。ディルクは今、ここらで一番高いビルの屋上に上がって、王の居場所を突き止めようとしている。1発でも撃ってくれば、即座にディルクが発射位置を特定して反撃してくれるはずだ。
最初に降りてきたのは、どこの国かは知らんが、アフリカのどっかの国の大使のようだった。今回はシークレットサービスも護衛についている。前後・両脇をエージェントに固められ、ビルへと入っていく。
「てか誰それ?」
「お前、映画フリークじゃなかったのかよ……?」
「あたしはただの映画好き。そこまでオタクぢゃねーし」
「オタクじゃなくても、トシロー・ミフネくらい誰でも知ってんぞ?
オタクっていや、今日のお前、いつにもまして普通のカッコしてんな? 季節感無視してっけど」
今日のあかりのコスチュームは、袖の部分が赤で他の部分が白のブルゾンに、下は裾をまくったカーゴパンツ、靴はスニーカーだった。
「ああ。スケボーに合わせたの」
「なんでそのカッコが、スケボー用なんだ? それにそれ、男のカッコじゃねえのか?」
「当たり前ぢゃん。レ○トンなんだから」
「誰だそれ?」
「エウレ○知らないとか、マジありえんてぃー……」
「トシロー・ミフネを知らねえ方がありんてぃーだ」
「世代が違うんだって。おやぢの趣味なんてあたしらとカブんないし。エ○レカの方がマジ全然フツー」
「おやぢじゃねえ! 俺はまだ20代だっつってんだろ!」
「25越えたらおやぢだっつーの」
不毛な言い争いを続けていると、突然プレスの連中が動き始めた。テレビクルーが一斉にカメラを回し、リポーターがリポートを始めた。
どこかの大使の車が到着したのだ。
「さて、いよいよだぞ。お前も気合入れとけ」
「てか、マジあんな作戦でイケるわけ?」
「現状考えられる最良の策だ。『最良の作戦』はあっても『最高の作戦』ってのは存在しねえんだよ」
「ちょっと何言ってるかわかんない」
「なんでわかんねえんだよ。
ディルク、最初の車が到着した。準備は良いか?」
『問題ない。こちらからも確認している』
いつものインカムからディルクの声。ディルクは今、ここらで一番高いビルの屋上に上がって、王の居場所を突き止めようとしている。1発でも撃ってくれば、即座にディルクが発射位置を特定して反撃してくれるはずだ。
最初に降りてきたのは、どこの国かは知らんが、アフリカのどっかの国の大使のようだった。今回はシークレットサービスも護衛についている。前後・両脇をエージェントに固められ、ビルへと入っていく。