_愛の形_
そう言って、「いこう」
半ば強引に、私はユウト先輩に送ってもらうことに承諾した。
ファミレスを出ると、
「あっ、俺バイクだったんだ…」
大学生のユウト先輩は、バイクを乗っていききをしているみたい。
「ミウちゃんは、自転車できてるよね?」
そう言って、しまった。と言わんばかりに、私に聞いてくるユウト先輩。
「今日は、送ってもらって…。帰りは歩きなんです」
そう言って、苦笑いする私に
「よかったー!!じゃぁ俺のバイクの後ろに乗って!あっ、もちろん、安全運転だから」
笑いながら話すユウト先輩。
「寄り道禁止っつったのに」
突然、ユウト先輩じゃない男の声が暗闇の中から聞こえてくる。
「…れいちゃん?」
「向かえ、いらなかった?」
いつもは、優しく笑顔を見せてくれるれいちゃん。
だけど今はそんなれいちゃん、どこにもいなかった。