_愛の形_



「おいおいっ、無責任だなー。別のものを持ってこればいいってもんじゃねーだろうがよーーっ!!!ここで土下座しろよー!土・下・座」



そう言って、男は笑い、連れの人達もそれを聞いて笑ってる。




他のお客は、めんどくさい目に合うのはごめんだともいうように、ちらっと私達の方を見ては、すぐに自分の席に目を移す。




私はそんなにプライドが高い方ではない。




だけど…



こんな所で土下座なんて…




「はーやーくーー」



連れの男が私をちゃかす。




悔しくて、悲しくて、なんで自分がこんな目に合うのだろうと、涙を堪えながらそう思った。




男はとうとう口を開く。



「おい、ねーちゃん。はやくしろっつってんだよっ!!!」




その声に周りのお客も静まりかえる。



連れの人達もさすがにこれはやりすぎだろうといわんばかりに顔が冷め出した。




私は店に迷惑をかける訳にはいかない。




自分が土下座をすれば済む話なのならば、



私、・・



するよ











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