_愛の形_
あっちゃー
時計を見ると時刻はすでに7時40分を過ぎようとしている。
「ごちそーさま」
私はそう言うと、あわてて席をたった。
それとすれ違いに、れいちゃんがリビングに入っていった。
「又遅刻かよ」
くすくすと笑いながら嫌味を吐いてくるれいちゃんに私も負けじと言い返す。
「遅刻魔のれいちゃんには言われたくないー」
洗面所にきてすぐに顔を洗い、いつものようにヘアーアイロンをさしこもうとする。
だけどそんな必要、なかったみたい。
「れいちゃん、たまには気が利く」
私はそう独り言を言うと、もうすでに温まっているアイロンに手を伸ばす。
やっと胸ぐらいの位置までのびた髪を丁寧に、ストレートにしていく。
後は軽く化粧をして…
時計を見ると…
8時15分過ぎ・・
どうあがいても遅刻だよ…。