約束の花
「そうだ、ゆい。左手を出して?」



ふいに悠璃くんが言った。



「て?こう?」



私は素直に左手を出す。
すると悠璃くんは―……














「唯ー!!いつまで寝てるの!起きなさい!」




「ふぇ?」




目を開けると見慣れた天井が視界に入ってきた。




ママが開けたカーテンから太陽の光が差し込む。



「眩しいー…!」




私がまた毛布に潜り込もうとすると、ママがするりと毛布を奪った。




「ほら、起きて。今日は裕季君が来るんだから。」
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