約束の花
…―悠璃くんは、元気かな。


佐藤悠璃くん。

私の幼なじみで私の…



初恋の人。



悠璃くんのおばあちゃん家は家のお隣りで、悠璃くんはご両親が海外にいて、おばあさんと一緒に住んでいた。





おばあさんの庭は一年中、沢山の花が咲いていて、そこでいろいろな遊びをしてたな。




だけど、ご両親が帰国して一緒に暮らす事になった悠璃くんは私が4歳の時に引越してしまった。







…あの夢は、悠璃くんとさよならした日の夢だったんだ。


あのあと、悠璃くんは近くに咲いていた小さな花を摘むと、私の薬指につけてくれた。



可愛い、小さな約束の証。



「いつか絶対迎えに来るから、その時は結婚して下さい。」



悠璃くんはそう言ってくれた。


今でもその花はオシバナにして大事にとってある。




今でもその言葉を信じてる私はロマンチスト?
< 5 / 8 >

この作品をシェア

pagetop