SAKURA
あの時約束したように、お姉ちゃんは親族の力を借りず、あたしを一人で育ててくれた。
あたしは、そんなお姉ちゃんに感謝している。
時々間の抜けたことをするけどね…。
でもあたしは、そんなお姉ちゃんが大好きなの。
間抜けでも、優しくて意志の強いお姉ちゃん。
お姉ちゃんは、あたしの誇りなの。



ガラッ。
「ギ…、ギリギリセーフ…。」
あたしは昇降口で、深呼吸をした。
「おっはよーっ、あず!また走ってきたの?」
「お…、おはよー…。
あー、キツッ。」
「また、お姉ちゃん頼ったんでしょ?
いい加減姉離れしたら?」
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