SAKURA
「なんでもないです…。」
あたしは、転校生から目を離して先生の方を見る。
「……クッ。」
転校生は顔を反対を向いたまま鼻で笑う。
「…っ!?」
あたしはムッとして転校生を睨む。
(なんなのよ?この人!?
あたしがなにしたって言うのよ!?)
「……。」
転校生は悪びれることも無く、教科書へと目を落とす。
これがあたしと樋口の最低な出会いだった…。
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