無色の日の残像
p118*テロメアーゼ:
ええとまず、何度も出てくるテロメアですが・・・
自分たちの体の細胞には遺伝情報を伝える、DNAという物質でできた「染色体」というものがあります。これが細胞が分裂して増えてく時にコピーされるんですけど、私たちのDNAはこのコピーのたびに端っこが切れてドンドン短くなっていく性質があるんです。つまりコピーされるたびに大切な遺伝子の情報が壊れていっちゃうんです。
でもご安心を。DNAの端っこには「テロメア」と呼ばれる切れても構わない領域がくっついておるのです。
なので、私たちの細胞で、コピーのたびにドンドン短くなってるのはこの「テロメア」なんです。こいつが短くなると、正常なコピーできなくなってしまうので、老化に関係していると言われてます。

で、テロメアーゼというのは、この短くなったテロメアをまた作って長くする酵素(タンパク質)のことです。フツーは体細胞でわなくて、生殖細胞やガン細胞なんかで発現してます。
「体細胞におけるテロメアーゼ活性の遺伝子カスケード」(及び調節機構)なんてのが完全に解明されりゃあ、不老不死が夢じゃないカモ!? とか思って論文タイトルにつけました。
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