夢にで荘
その花はきっと、これから先、今日の日の出来事を思い返す時、その思い出をより一層輝かせるに違いない。




「明ちゃんには、線香花火〜♪」




健ちゃんがようやく帰宅し、リビングに顔を出した明さんの元へかけていく。




帰宅直後に、庭で繰り広げられていた光景を目にし、穏やかな表情を浮かべる明さん。




その目の前に恋する健ちゃんが、線香花火を差し出した。




「明ちゃん♪
2人で、愛の炎をじっくり灯しましょ☆」




最後の最後で健ちゃんのウインク。




何ともお腹一杯な表情に、明さんは、苦笑いでその花火を受け取った。
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