夢にで荘
依然として無言の健ちゃん。




しかしこの状況、理由なんて一つしか思いつかない。



「・・振られたの?」




私はそう尋ねた。




普段欝陶しい位饒舌な健ちゃんが、無口になる時なんて、失恋した時だけだ。




私の言葉に反応し、俯いたまま身体をぴくっと動かした健ちゃん。




ビンゴ。




私はコンビニ袋に手を入れ、ガサガサと商品を取り出し健ちゃんに差し出した。
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