先生とあたしのヒミツな生活♪
「あの子にはとても悪い事をしたと思ってるわ」
「でも仕方なかった、ああするしか方法はなかったの」
・・聞いててイライラするのはあたしだけ?
何?
方法って
一体何の方法なの?
「どうして先生を・・産んだの?」
「え?」
「どうして、先生を産んだのって聞いてるのよ!!」
バン!!
テーブルを叩いて立ち上がるあたしに
菊池や先生のお母さんだけじゃなく
周りのお客さんもあたしを一斉に見る。
だけどそんなこと知らない。
どーでもいい。
「それは」
「どうして子供なんか産んだのよ!!どうして、どうして産んだの!?」
「おい花」
「先生がどんな気持ちで今までずっとあなたを待っていたか分かりますか?」
「・・・」
「先生が一体どれほどあなたの温もり・・を、待って、いたか
求めて、いたか」
ぽたぽた
涙がテーブルに落ちていく。
ここで泣いちゃダメだって分かってるのに
それでも先生を想うと何故か涙が止まらなかった。
「先生が今どんな気持ちで
あんな悲しい夢を見ているのか。分かりますか?」
みんながあたしを見ている。
誰ひとり言葉を発しない。
ただ流れているのは今の状況に全く似合わない音楽だけ。
「あたしの母も16歳であたしを産みました」