先生とあたしのヒミツな生活♪


「電気、付けるぞ」


先生の声が再び耳に入った時。


「ダメ!!付けないで!!」



自分でも驚くくらい大きな声が出た。


「青山?」


先生が不思議がるのも無理はない。


だってあたしは暗闇が苦手な事を知っている。


だけどそれでも電気を付けて欲しくなかった。

それは今のあたしの姿を見られたくなかったから。




参ったな・・


笑顔でちゃんと別れようって


あたしらしく

「さようなら」

って言おうって。


そう決めたはずなのに。


いつからあたしは弱くなったの?

いつからあたしは

こんなに泣き虫になってしまったの?





「青山?」


先生の優しい呼びかけが

更にあたしの涙腺を緩めてしまう。




早く言え

平気ですって


大丈夫ですって


早く言うのよ、花!!



「あた、し、へい、きだから」


平気だから

だからお願い

心配しないで?


「・・花?」


名前で・・呼ばないでよ




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